4月1日に新社会人となった人たち、これから社会人としても一歩を踏み出す人たちに、不用意な不安や緊張は持ってほしくない。
との思いから、今回はブログを書きます。
まずは、みんな不安に思っているけど、実はそんな気にしなくていいことを項目に分けて紹介してみますね。
新社会人が不安に思わなくていいこと
「できない人だ」と上司に認識されること
まずは上司に「本当こいつ使えないな」と思われるのかな…と漠然と考えている人へ。
入社してすぐに仕事ができる人はいません。
経験してことのある仕事ならまだしも、初めてのことなら誰だってできません。それに、上司は「この人は4月2日から即力になってくれる人だ」なんて期待をしていません。
その上司も、初めて今の仕事を始めた時は「超、できなかった」人です。それを経験しているからこそ「初めての時って、即戦力にはならない」ことを理解しています。だから「できない人」である方が当たり前なのです。
分からないことだらけで、話さえ理解できないこと
おそらく入社して少しすると
「**さんも、この会議出席してね」とか言われるはずです。
そうすると、謎のカタカナやアルファベット三文字くらいの略語みたいなものが飛び交ってきます。それを聞いていると「日本語話してくんない?」と思うかもしれないし、全くもって理解できない自分を恥ずかしく思うかもしれません。
でも、その業界が初めてなんだから当たり前ですよね。
若者言葉の「タピる」を初めて聞いた上司は「なにそれ?」「なんのこと話しているの?」と思考停止する。それと同じ現象が起きているだけです。初めて触れる用語が分からないのは当たり前ですから安心してください。
ただし、それを理解しようとすることは必要です。それについてはもう少し後に書きます。
社会人としてのマナーが分からないこと
会社の入社式も終え、本格的に業務が始まる4月2日以降…。多くの「マナー」に触れることになります。
- 出勤や退勤時のあいさつ
- 電話の出方
- 来客への対応
- 上司とのランチ
- 歓迎会
など、おそらく「めんどくさいな」と思っている人も多いはずです。
朝は「おはようございます」、帰る時は「お先に失礼します、お疲れ様です」を言うことはなんとなく想像できるかもしれませんが…上司に「初日はランチに行こう」と言われ…ご飯を食べる。これ「マナーの本」にはあんまり書いてないからどうしたらいいかわからないですよね。
お会計の時。「きっとご馳走してくれる流れなんだろうな」とか思うけど、実際どういう行動をするのか…。
これまでの社会人経験からすると、こういう時は、「払ってもらうのが当たり前」的な行動は控えたほうが良いかもしれません。「先ほどのお会計まとめて払ってもらってすみません」と言いながら会計後にお金を渡すそぶりを見せる。
お会計前に「確か私は**円だったと思います」みたいなことを言いながらお金を渡すそぶりを見せる…。
あとは他にもこまごまと気になることは、いわゆる新人教育係みたいになっている先輩に聞けばいいのです。分からないことは堂々と!むしろ最初に聞く機会を逃したら、どんどん質問しづらくなるので聞いた方がいいです。
「お昼にでる時って”お昼行ってきます”とか行ってから出るんですか?」みたいな感じで。
同期の中で「できそこない」になること
最初は「同期」として足並みを揃えていた人たちも、いつのまにか自分のなかで「俺って、あいつよりはできるけど、あいつとあいつにはどうやっても勝てないんだよな」などと優劣をつけるようになるでしょう。
なるべく「できる人」でいたい。
その気持ちはわかります。だから、負けたくないなら上昇するだけの努力をしてください。
とはいえ、人には人それぞれの理解のスピードがあります。だから、「**さんは説明をすぐにのみ込めるよな〜」と劣等感を抱いていても、それはその人の長所であり、あなたの長所はまだ別のところです。
私も実は、その場ですぐに話を理解できないタイプなので、瞬発力のあるコメントをする人にものすごい劣等感を感じていました。
でも、逆に、深く考えることは少し得意なのかもしれないと思えるようになってきました。
だから、その「瞬発力のあるコメントをする人」にはない「リスクを見出し、対策法を視野に入れた行動指針を考えられる」という強みを大事にして、仕事をしています。
このように、人は強みが違います。だから、入社したてに気になる「優劣」は、さほど気にしなくてもいいです。長いこと仕事をやっていくと、あなたの強みとなるフィールドも見えてきます。最初に見えた優劣は、そのほんの一部。
新社会人を受け入れる人たちが見ているところ
さきほどは、新社会人が不安に思っていることだけど、実は気にすべきではないことを見ました。
では、先輩たちが「新社会人」に期待していることはどういうことなのか。これまでの経験から考えてみました。
話していることを理解しようとしているか
新社会人は、分からないことが当たり前です。だからこそ、「分からないこと」をなくすために、人の話を聞いているかどうかが大事です。
おそらく先輩や上司からいろんなことを説明されて「はい、はい」と聞いている時って、あまり脳が働いていないように思えます。疑問に思うこともなく飲み込んでいる感じ。
だから、そういうときに理解できなければ理解できないという反応をすることは結構大事です。説明されても分からない、と言うなんて恥ずかしい…と思って分かったフリをする人もいるかもしれません。
でも、それって「自分のプライドを守るための行動」であって、「理解しようとする行動」ではないですよね。
そういう行動って実は後々自分が苦しむんですよね。分からないけど分かったフリをした業務について「やっといて」って言われたら無理じゃないですか?だって本当は分からないんですもん。
だから、理解するためには、恥ずかしくても聞き直したほうがいいんです。
プライドを守るために行動し続けている人は、見透かされています。「あの人って、分かっているようで何も分かっていない」とか、実は言われている可能性があります。
過去に説明したことを理解しているか
初めてやる業務を教えて…2回目、3回目の時にちゃんとそれを実行できるかどうかは、意外と見られています。
よく「メモをとらない」ことをディスる人がいますよね。これは「メモをとることが良いこと」と言っているのではなく「次その業務をやるときに、また先輩が説明しなくてもいいぐらいまで把握していること」を求められているんです。
先輩から説明を受けなくても済むようにするには、メモを取って記録しておくことが大事なんじゃない?と。
だから、メモを取らなくても、先輩に教えられる数々の説明を全部頭の中に入れられるなら全然いいと思います。
でも、メモを取らない人に限ってなんども同じことを聞いてくるので「メモをとれ」といろんな社会人が言っているんですよね。
素朴な疑問でも「理解」のために聞けるか
とにかく新社会人は「理解することへの姿勢」が大事です。貪欲に吸収しているかどうかという点。
だから、疑問があっても
- **先輩忙しそうだから話しかけるのやめとこう
- こんなことまで聞くとがっかりされるだろうからやめとこう
というのは、よくないです。
基本的に仕事は、目的のために遂行しますよね。
でも、そういうことを考えて聞くのをためらっている時間って、業務上ものすごくもったいないです。なにも生まない時間です。
それに、横でそわそわしている姿って先輩は気づいてる可能性高いです。そこでちゃんと自分から話しかけられるのか、自分で考えて動けるのかを見ている。
「なにか気になるところない?「大丈夫?」と聞かれることを待っている、受け身の殻を破れる人なのか。
シンプルに、「理解のため」「業務遂行のため」の行動をとれるように、明日から意識してもらえれると嬉しいです。
最低限のことは、自分で調べるなど行動ができるか
最初にあげた、会議でよくわからないカタカナや略語が出てきた時、それが分からないのは当たり前だと話しました。
でも、そういうことは後々自分が苦しむから「分かったフリ」はしないことが大事だとも話しました。
では、分からないことは全部先輩たちに聞けばいいのかというと、そういうわけでもありません。用語だったら、自分でも調べられますよね。会議中に分からなかったことはメモに取っておいて、すぐにそのあとで調べれば済みます。
だから、
- 調べても分からなかったもの
- 会社独自のサービス名や、会社のルールなど、ネットで調べられないもの
などは直接先輩たちに聞く必要がありますが、すぐに調べればわかることをいちいち聞くのはよくない。だからまずは自分で1〜2分検索してみるのがいいと思います。あまり検索に時間がかかると業務に支障をきたすので、時間を決めて調べる。
これができるだけで「自分で考えて行動できる」という評価につながります。別に評価されるためにやれというわけではないですが、業務をスムーズに進めるために必要なスキルだから、チェックされているんです。
新社会人を受け入れる側の人たちが、実は抱えている不安
先ほど、上司や先輩が「新人に期待していること」をいくつか紹介しました。でも、そんな先輩たちも、えらそうに見えて実はこんなこと悩んでいます。
これを見ることで、あまり気負わずに、不安を抱かずにいてもらいたいです。
新人にちゃんと教えられるだけの知識がないこと
新社会人を受け入れるにあたって、ドキドキしている先輩は多いです。「これってなぜやるんですか?」「これってどうやったらいいんですか?」と無垢な眼ざして見られた時…「あれ?そういえば疑問に思ったことなかったけど、これってどうしてやる必要があるんだ?」とか気づいて焦ります。
それに、説明できないレベルの知識しかないことにも焦ります。
そう言えば来週から、医者になりたての研修医が下につくのです!やばいやばい、カルテの書き方、成書読んどかないと…間違った事教えたら大変!
…カルテの書き方の教科書捨てた!引っ越し時に捨てた!ゆるぼ、いや急募!オススメのカルテの書き方の教科書教えてください!m(_ _)m— ひとみ@呼吸器内科医&睡眠医療医 (@ida_hitomi) March 31, 2019
新社会人にとっては頼れる先輩に見えるけれど、そんなことないんですよ、じつは。
仕事内容の正しさや事業の方針に常に悩んでいる
先輩たちは、仕事に慣れているように見えるし、決断力もあるように見えるかもしれません。
でも、仕事には正解がなく、いつも、誰しもが「本当にこれでいいのか」と悩みながら働いています。その不安材料を消すために試行錯誤したり、よりベストな方法がないか模索したりしている。
誰しも毎日悩んでいます。だけど、後輩ができ、役職が上がってくるとその不安を見せられないんです。辛いし不安なのに、頼れる人がいないから孤独に戦っています。
そう考えたら、上司や先輩を親しみやすく見られるのではないでしょうか。
自分のキャリアはこのままでいいのかという、漠然とした不安
仕事の細々とした内容だけでなく、大きく「キャリア」として見た時に、自分はこの会社にいるままでいいのか…、もっとやりたいことにチャレンジしてもいいんじゃないか…などと悩むのは、上司も同じです。
新社会人も「この会社でずっと働くんじゃなくて、もっとこういう仕事をしたいな」とか、思うでしょう。でもそれは上司も同じです。
志高く、仕事に向き合っているように見えて、そういうことに悩んでいる。家庭を持っている人は家族も背負っているから、その重圧もありながら悩み、でもチャレンジすることへのリスクを考えて葛藤しているケースもあります。
年齢は上かもしれないけれど、その辺の悩みは同じです!
まとめ:社会人は失敗がつきもの。あなたの上司も失敗してるし、不安を抱えています
というわけでいろいろ見てきましたが、
- 新社会人の人たちが今抱えている「不安」は、結構どうでもいいこと
- それよりも「分からないことを理解する」貪欲さが大事
- すごくデキるように見える上司や先輩も、心には同じような悩みを抱えている
ということです。
失敗や分からないことって、何歳になってもたくさん起こるし、たくさんあります。みんな同じです。
気負いすぎず、明日からの社会人生活を過ごしてくださいね。
明日から新社会人
いるかな?そんな人も…望んだ職場に就職できた人
できなかった人
いるだろう…キャリア理論のひとつに
「計画された偶発性理論」というものがある
これは
キャリアの成功例の多くは
偶然によるものだという理論だから今
望んでいなくても
やりたいことがなくても
大丈夫…!— 賭博就職録 キャリアカウンセラーカイジ (@black_kaiji) March 31, 2019
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