紙媒体の編集が、少し恋しくなってきた3

 

複数回に分けていたこのシリーズも今回で終わり。

【これまでの記事はこちら】

紙媒体の編集が、少し恋しくなってきた

紙媒体の編集が、少し恋しくなってきた2

 

ではラストの3項目です。

紙媒体の編集でクセになるところ

印刷所にデータを送り、校了した時の達成感。でも「二度と連絡来ませんように」と祈る

テキストやデザインの修正がすべて終わり、すべてのページの完璧なデータがそろうと、

印刷所に、印刷用のデータをメールで送ったり、データを入れたCDを取りにきてもらったりします。

これが完了すると、ほっと一安心。…ではありますが、そのあと印刷所から連絡が来ることは珍しくありません。

 

  • ◯Pのフォントデータください
  • データと校了紙でタイトル位置が2mmほど違うのですがどちらが正しいですか?
  • ◯Pの色分解がされてませんでした

みたいな。…データに不備があるからそれに対応しなければならないことがあります。

 

だから、印刷所にデータを送ったり取りに来てもらった時に「どうかこのデータについての連絡がなにも来ませんように」との祈りを込めます。

仲の良い印刷所の人には「もう連絡してこないでください 笑」とか言ってました。

 

まだデータを送っただけでは気が抜けないので、その後2〜3日くらいは、会社の電話が鳴るたびにドキッとします。

でも、そういう連絡もなく進行できたり、データの再手配が終わったりすると、少しずつ「バタバタな日々」から「一時の平和な日」の気配を感じるんです。

 

いろいろ落ち着いた時の達成感に加えて

家に帰ってから夕飯を食べられる…とか、ちゃんと眠れるとか、そういう平穏さにシフトしていることを実感するととっても楽しい。

締め切り後のやりきった感と「眠れる〜!」みたいな喜びは、今のところwebの編集が1だとしたら紙の編集のときは150ぐらいです。(ちょっと盛りました)

見本誌が届き「見たいけど見たくない」の葛藤をしつつ実際はワクワクなところ

印刷・製本が無事にされると、発売日の3日前くらいに会社に見本誌が届きます。

私は、会社への保管用と、ライターさんやデザイナーさんに「ご協力ありがとうございました」と送る用の冊数分届けてもらえるようにしていました。

 

最初のころは

まつもと
あ〜見本誌来た〜

と嬉しい気持ち全開でパラパラと読んでいました。

 

でも、どんどん

まつもと
なにか誤植てきなものを見つけてしまうのでは?

と不安になり、完成品を見たいけどこわくて見たくない…。という葛藤が生まれます 笑。

 

誤植を見つけて死亡することもありましたが、やっぱり一番乗りで完成品を見られるのは嬉しいです。

はやく友達とかに言いたいな〜というワクワクな気持ちを抑えて発売日まで待っている感じ、いいですよほんと。

 

書店で私が編集した本を立ち読みしている人を見ると、つい話しかけたくなっちゃう瞬間

これはほんと、webでは経験できないことです。

 

発売日を迎えると、会社帰りや休日に書店に寄っては、本が置かれている棚付近をうろうろします。

そのとき、本を手に取ったり立ち読みしたり、そのままレジに持っていく人を目撃した瞬間

まつもと

好きです

と言いたくなるし、その本にかけた思いを伝えたくなってしまいます。

 

急に話しかけたら不審者なのでやりませんが、それぐらいテンションが上がります。

 

中学生くらいの子が「この本買ってよ」と親を説得していた瞬間を見た時はもうハグしたかったし、なんなら私が買ってあげたかった。

ボロボロになりながらやったことがすべて帳消しにされるような、報われるような瞬間です。

 

まとめ

これまでいろいろと書いてきて、「紙媒体面白そう!」「やってみたい」と思った人もいるかもしれません。

めちゃくちゃ目指している人はぜひ経験してみるといいと思います。ふんわり「かっこいい!」とかいう動機だとかなりしんどいからよく考えて判断してくださいね。

 

今回の狙いのメインは、同業の人からの「うわ〜…なんかわかるなぁ」という共感です。

これまで話した、「紙媒体がクセになるところ」を友達に話したら、ゆっくりと距離を置かれ「仕事の変態じゃんwww」と言われたんですけど、紙の編集者でわかる人いますよね?

 

ひとりでも共感してくれる人がいればもう書いた甲斐があります。それで満足です。

 

そして、これを書いていたらやっぱり「懐かしさ」と「恋しさ」が強まりました。いつか紙媒体の企画立てるか、なにかコミットできる団体を探すかしようと思います。

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